研究概要 |
本研究は文献調査や生命科学の専門家からの情報収集により生命科学分野の中から具体的な題材を集め,従来ややもすると非生命の題材に偏りがちだった生命科学の学生向けの物理学を非生命・生命にバランスのとれた形に編成し直すことを目的とする。また教材の提示形態を単なる文字情報だけでなく,ビジュアルなもの,動画なども含めたマルチメディアのものにし,これをインターネットを通じて閲覧・学習できるようにすることを目指す。これに従い,本年度は次のように実施した。 1.文献調査による教材の収集・研究:生命科学の中で物理の基礎教材となりうる事項を書籍,各種文献から収集した。各事項についてその内容を検討し,一部具体的な教材として使える形にした。 2.教育内容の編成と講義テキスト,教材集の作成:上記の成果をもとに教育内容を編成し,講義テキスト,教材集を作成した。 3.教材のマルチメディア化:上記1,2で収集した教材の一部を電子テキスト化し,これにプログラムで作成した画像情報などを加え,マルチメディア化した。動画についてはJavaやその他のプログラムで作成したものを使用した。 4.教育の実践を通しての検討:今回学内ホームページ上に載せた物理のテキストを講義で利用したり,学生の予習・復習等に使用させ,その学習効果の調査を行った。 5.この成果の一部を日本物理学会の分科会,科学教育学会において発表した。
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