小学生が使いこなせる、環境教育用の小型測定装置「ハンズオン・センサ」の開発と、これを用いた教材開発を目的とした研究をおこなっている。 環境教育の重要性が叫ばれ、盛んに取り組まれているが、主観的・感覚的に扱っている実践例が多い。自然や環境を、客観的・論理的に捉えるには測定という手法が有効である。また、学校教育の早期段階(小学校段階)で客観的・論理的な手法・考え方を習得することは非常に有意義なことである。以上の考察を元に、小学生が自力で使うことのできる測定装置の開発を行なってきた。また、小学校や中学校の理科や総合的な学習、特に環境教育のどのような場面で活用できるかを検討してきた。 「ハンズオン・センサ」の特徴として、「小学生が使いこなせる」、「携帯でき、どこでも使える」、「連続的な測定ができる」、「センサを交換することで複数の測定対象に対応できる」などが挙げられる。このような特徴を持つため、「ハンズオン・センサ」は、子どもたちが、場所を選ばず、いつでも、簡単に使うことができるために、小学校等での日常的な教育の場の中で有効に活用できる。 今年度は、環境教育の中で測定対象として取り紅む例が多い事項の中から、「ハンズオン・センサ」を有効に使うことのできる測定対象を選び、これに対応したセンサユニットの開発を中心に研究をおこなった。開発、試作をおこなった対象は、「温度」、「気温」、「湿度」、「待機電流計」、などである。この他に、「ph計」、「濁度計」などの開発を進めている。
|