本論文では、鋸を使用し木材を切断する作業の間に、作業者の掌と指に作用する力の変化の測定結果が、工科系学生の技術的素質と能力に関係していることを示している。この観点に立って、技術的素質と能力を伸長させている。熟練者・得意者及び初心者などについて手鋸を使って切断試験を実施している。 得られた結果は次の通りである。 1工学的技能の程度は道具使用時の掌や指に作用する力の分布と密接な関係にある。 2熟練工の掌の力分布は恒常的な変化をしめす。しかし、初心者の力分布は規則性が無く突然に変化する。 3熟練工の力の変化パターンを参考にしながら、初心者が訓練を繰り返すとその力変化や技能の程度が改善される。 4開発した装置は、切断作業の技能をテストしたり訓練するためには有効である。
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