博物館ボランティアを受け入れる館は全国的に次第に増えつつあり、その受け入れ分野も、展示活動の補助はもとより資料の収集・整理、保存・保管、調査研究、普及・解説等、博物館の活動分野のほぼ全域にわたってきているといっても過言ではない。 ボランティアが実際に活動している博物館へのアンケートや聞き取り調査によると、ボランティア側からは博物館資料に直に接することができる展示作業や資料整理の分野での活動を希望する意見が多くみられる。しかし、人文系の博物館や美術館では、そこで取り扱う資料が文化財や美術工芸品であるためにそれらの分野でのボランティア受け入れには積極的ではない傾向がみられた。そこで、全国の都道府県立博物館施設を対象にしたボランティア受け入れ状況の実態のアンケート調査を実施した以下に示すような結果が得られた。なお、このアンケート結果は報告書として纏めた。 ・半数以上の館がすでに博物館ボランティアを受け入れており、受け入れを検討中の館を含めると72%を超える。 ・ボランティアの活動が多かったのは、展示解説、講座・実習の補助、来館者の誘導・案内の順であったが、博物館活動のほぼ全分野に渡っていることがわかった。
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