研究課題/領域番号 |
12680197
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研究機関 | 大阪府教育センター |
研究代表者 |
岡部 久高 大阪府教育センター, 科学教育部, 総括研究員 (10132945)
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研究分担者 |
樋口 真須人 大阪府教育センター, 科学教育部・理科第一室, 研究員兼指導主事 (50332424)
東 徹 大阪府教育センター, 科学教育部・理科第一室, 主任研究員 (30132939)
脇島 修 大阪府教育センター, 科学教育部・理科第一室, 主任研究員 (40132972)
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キーワード | 原子核乾板 / 環境放射線 / 課題研究 / 琵琶湖北 / 放射性ラドン / 原子核の崩壊 / 授業実践 / フィールドワーク |
研究概要 |
1.現像済みの原子核乾板(特別な写真乳剤を厚く塗布したプラスチック)の中で天然に含まれるトリウム原子核がつぎつぎとα線を放出しながら自然崩壊をする様子を顕微鏡や一般に普及をしているパソコンとその周辺機器を用いて簡便に観察し解析する方法を紹介する。具体的にはトリウム228の崩壊に伴って放出されるα放射線についてRange-Energyの関係からの同定とラジウム224原子核のドリフトの様子を容易に観察できることがわかった。このような原子核乾板は多くの大学や研究機関に保有されていて、これらとの連携をとおして高校程度の理科、環境やエネルギー問題などを扱う総合的な学習の時間に適当な教材として活用されることが期待される。 2.天然放射性ラドンを霧箱などで観察する場合、従来は特殊なモナズ石などからラドンを得る方法のみしか知られていなかったが市販のガスランタンのマントルを写真フィルムのケースなどに密閉するなどして簡便に採集、観察出来ることがわかった。 3.大阪府立高等学校の教諭を新たに研究協力委員に加え、授業実践を行ってもらった。当該校は特に環境コースを設置している学校であり環境放射線の課題が環境教育の一環で授業が行える例を示すことが出来た。 4.研究代表者(岡部)により、琵琶湖北地方の自然放射線測定のためのフィールドワークを行った。大阪泉南地域、京都周辺とくらべ湖北から敦賀半島にかけては有意に自然放射能レベルが高いことがわかった。これは花崗岩を主とする地質構造と関連があると推測された。
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