研究課題/領域番号 |
12680215
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
有田 大作 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助手 (70304756)
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研究分担者 |
谷口 倫一郎 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (20136550)
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キーワード | 画像処理応用 / 遠隔講義支援 / 講義自動撮影 / アクティブカメラ / 講義の状態推定 |
研究概要 |
講義自動撮影システムの構築を目指し、今年度は下の項目の研究を行った。 1.講義を撮影する際に起こりうる状況として、画像処理用に撮影した映像に教師以外の移動物体が写ってしまう事が考えられる。これに対する対処策を検討した。 カメラが捉えた映像中の移動物体を教師と見倣して、背景差分の技法を用いて教師の像を抽出し、それを用いて最新の板書領域を抽出する手法を昨年度に構築した。しかし、上下移動式の黒板など教師以外の移動物体がある場合、この仮定が崩れてしまう。このような場合でも、その後できるだけ早期に教師の位置を抽出できるように、これまでの教師領域抽出手法の改良を行った。 2.講義室内の音を利用して教師が板書をしている状態であるかを判定するための技術を検討した。 講義室内にあるさまざまな音の中から特定の音を認識するための基礎技術の検討として、一般の環境下にある音から特定の音を検出する手法を構築し、携帯性に優れたノートPC上で動作するシステムを構築した。このシステムは屋外のようにさまざまな音が散在する環境において、踏切やサイレンのような危険を知らせるための音を検出し、人間に警告する事ができる。この技術は板書中であるか否かを判定するのに利用可能である。 3.遠隔教室にいる学生と講義をする教師との間のコミュニケーションを支援する手法を検討した。 板書領域を含む一定の大きさの映像を静止画にキャプチャし、学生の要求に応じて静止画を提示するプロトタイプを前年度に構築した。このプロトタイプと連係する形で教師と学生のコミュニケーションを支援する。学生が行う静止画の参照状況から学生の学習状態を推定する。また、授業の進行速度が適当であるか否かを判定する。その結果は講義をする教師にリアルタイムで提供される。
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