この研究の目的は、英語のリスニングの練習のウエブサイトをデザイン・開発することにあり、ふたつの部分で構成されている。ひとつは、.html tagsとJava Scripiで書かれたコンピュータサイエンスの文献を自動的にマークアップするためのソフトウエアの開発であり、もうひとつはその文献の字幕のついたQuick Timeムーピーのストリーミングの開発である。 まずコンピュータサイエンス用英語の分析を、よく使われる語彙の基本セットを選び出して決定することから始めた。このセットは、辞書を引かない言葉を選ぶためのストップリストとして使われる。最終的なマークアップページは、多くの語の発音サンプルのついたワンクリックで使える辞書が検索できるようになっている。 もうひとつは、同じ文献が読み上げられ、それがビデオテープに音声とテキストとして録画される。そのテープはデジタル化され、Quick Timeのストリーミングとしてアクセスできる「ヒントムービー」に変換される。そのムービーに字幕をつけるためにいろいろなシステムを試してみた。この過程は単純そうに見えるが、実のところそうではなかった。最終的に、文章は4、5語の句に分けてテキストファイルとして保存すべきであるとの結論に至った。そしてテキストファイルは、おのおのの句が2秒間ほど現われるQuick Timeに変換される。更にムービーは文献のビデオ録画のテレプロンプターの役割をもって再生される。しかるに、音声は文章とシンクロナイズし、その逆方向性はない。そしてテキストムービーはボイスムービーと合体し、最終映像はストリーミングサーバー上に「ヒント」として登場する。 最終的にマークアップドキュメントとストリーミングムービーの両方がウエブページ上に設置され、利用者がアクセスできる環境が整う。今回サンプルとして使った8つの文献の全てが、マークアップされ、字幕のついたストリーミングムービーとなった。
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