研究概要 |
本年度の以下の研究計画に対して,得られた研究成果について述べる. (1)情報社会を生きていくための生活者として観点から情報倫理を身につけるための基本的な概念と具体的な内容を小学校,中学校,高等学校,大学の各段階で素案を作成する. (2)小学校,中学校,高等学校用の学習者が楽しく学習できる教材を分担し,Webベースの教材を作成する. (3)情報倫理教育に関する海外(とりわけ,アメリカ)の教育状況を調査する. (1)については,小学校,中学校および高等学校の各発達段階における情報倫理教育の基本学習目標(9項目)および発達段階別の学習目標と具体的な学習内容について検討を行った.さらに,大学においても,これらの初等中等教育における情報倫理教育のカリキュラムの検討を行った. (2)について,上記(1)の9項目の学習内容について,ドリルを主とした問題作りを行った.別途開発しているWeb用の問題作成支援システムを利用して,作成したドリル問題をWeb上に(Web-CAIとして)実装した.現在,このWeb-CAIの検証,各発達段階におけるドリル問題の作成を行っている.また,学習者の意識を調査するWebベースのアンケートも作成し,学生や教員の意識調査を行った. (3)については,特に北米におけるインターネットを利用した情報倫理教育の実態について,Webを利用して検索・調査を行った.また,広島で開催された「情報倫理の構築(FINE)」プロジェクトに参加して欧米の研究者との情報交換と討議を行った.
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