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2001 年度 実績報告書

前近代国語教育資料における近代国語教育原理の萌芽に関する基盤的研究

研究課題

研究課題/領域番号 12680260
研究機関岐阜大学

研究代表者

母利 司朗  岐阜大学, 教育学部, 助教授 (10174369)

キーワード話しことば / 作文 / 談話書取
研究概要

本年度は、研究課題「前近代国語教育資料における近代国語教育原理の萌芽に関する基盤的研究」(平成12年度から14年度まで)の第2年度にあたり、次のような研究を実行し、成果を得た。
1.国立国会図書館の資料については実地に、東京学芸大学望月文庫については同附属図書館作成の画像データベースにより、文献調査を継続的に調査した。
2.1に基づき、国立国会図書館の資料(『談話書取私用文体』『日本会話』『童蒙読本会話篇』他)については電子複写により、後者については主としてパーソナル・コンピュータを使用しての画像保存による収集をおこなった。
3.以上の研究をふまえ、次のような考察結果および成果を得た。
(1)近代国語教育の中で西洋の国語教育のメソッドを取り入れて成立した分野と考えられているものに、「会話」と称される話しことば教育があげられるが、一方で、近世以来の作文(書簡文)教育の一環として作成された、「談話書取」を標榜する一群の教科書による話しことば教育が実施されていたことが判明した。
(2)「談話書取」の特徴は、日常通俗の話しことばからなる談話体を生徒に示し、そこから正式な書きことばによる文語体作文を想起させようとする、話しことば教育と作文教育の融合した総合的な教育方法にあり、それは従来の漢文学習方法の一つとしてあった「復文」を応用したものであったことが判明した。
(3)以上の考察結果を、「明治前期話しことば教育における談話書取教科書-国語教育前史論(終)-」(『岐阜大学国語国文学』29号)として発表した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 母利 司朗: "明治前期話しことば教育における談話書取教科書"岐阜大学国語国文学. 29. (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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