研究課題/領域番号 |
12680280
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
竹井 成美 宮崎大学, 教育文化学部, 教授 (00141838)
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研究分担者 |
菅 裕 宮崎大学, 教育文化学部, 助教授 (30272090)
福原 美江 宮崎大学, 教育文化学部, 教授 (50094082)
中山 迅 宮崎大学, 教育文化学部, 教授 (90237470)
隅田 学 愛媛大学, 教育学部, 助教授 (50315347)
伊波 富久美 宮崎大学, 教育文化学部, 助教授 (90193630)
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キーワード | 教育実習 / 授業観察能力 / 授業分析 / 教職教育システム / 観察シート |
研究概要 |
短い教育実習期間中に、実習生の教授行為の質を高め、各授業での適格な課題意識を持たせるための研究。英国のKing's College Londonで開発された理科授業用の観察シート様式を、音楽科・理科・家庭科独自のものに改編し、(1)大学教師・附属教師・大学生、三者に共通の「授業観察シート」を作成し、(2)そのシートへの記入記録をもとに、三者の観点を比較・分析することによって、実習生の授業観察・分析能力を高め、さらには大学での講義・演習と附属学校での実習が連続したものとなるように、大学と附属との連携を図る方策でもある。本年度は、昨年度に実施した結果を踏まえ、(3)各教科で「授業観察シート」使用の改編を行い引き続き調査した。以下は本年度の各教科の結果である。 音楽:授業中のどんな小さな出来事にも目を向け、シートへ可能な限り多くの記述を試みること。その際、授業者への代案を積極的に示すこと。授業者は観察者からの評価・代案から予想される次の課題を見つけること、をシート活用のポイントとし効果があった。 理科:学部の授業で「良い理科の授業」はイメージされ、教育実習によって、具体的な手立てを伴った総合的なものに変わる。結果的に、授業を、生徒とのかかわりの過程とみなすようになり、授業前の予備実験などの重要性を認識するようになった。 家庭科:授業中はいわゆる指導案に記入させ、授業後の反省会に「授業観察シート」を活用した結果、多くの課題・改善点を明らかにすることができたが、一方で、二重記入で実習中の負担が多くなるため、学部での事後演習に役立てることの代案が上がった。
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