600例近くの作文データが電子化されコーディングを行った。また、客観テスト(プレイスメントテスト)の文法、SPOT(簡易日本語運用テスト)との相関関係を調べるためのプレイスメントテストおよびSPOTのカテゴリー化を行った。現在、日本語能力テストの2級から4級までの文法シラバスのデー夕ベース化を行い、客観テストとの妥当性の検証を行っている。作文データから、それぞれのデーターにおける段落数、文の数、単語数などの量的なデータを収集した。また、協力者の参加を得て、プレイスメントテストの評価の信頼性と妥当性の検討も行い、日本語教育経験の長い評価者の評価は、客観テストの評価とかなり整合することが分かった。しかし、プレイスメントテスト受講者の上位群の日本語能力の評価は、限られたテーマの作文では見切れないということが分かり、作文課題の提出方法を検討しなければならないことが分かった。 協力者(長谷川守寿 筑波大学留学生センター 非常勤講師)は、茶筅を使った「作文チェッカー」を開発し、初級日本語学習者の作文入力時の表記、文法的な修正を行えるソフトを作成した。 なお、現在最終的な分析を行いつつあるので、報告書に報告するつもりである。
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