研究課題
短期留学生を中心とした別科日本語専修留学生が初級から中級を経て、調査レポート執筆に至るまでのいくつかの段階を想定し、そのステップに沿って、主題別、領域別の共通教材作成を試み、具体的なケーススタディとして順を追って学んでいけるようなシステム教材を開発するため、平成12年度は、別科に所属する学生の特色や傾向などを踏まえ、教材としてどのようなものが求められているかを協議、検討した。あわせて市販の教材・解説書の類からいくつかのサンプルをとりだし、本研究のモデルとしての使用の可能性をさぐる試みを行った。具体的な実施プランとして、開発教材の参考資料として、教室場面での学生と教師とのインターアクションをビデオ録画し、データ収集するとともに、文章表現のクラスでは、学生の成果を今後の分析のために毎回コピーし、保存する作業を続けた。さらに、隔週ごとに、本研究分担者がコーディネーターを務める、別科コーディネーター会を招集し、研究実績の概要に基づいた協議、検討が行われた。また、科研の中間報告として、平成12年12月8日-10日広島大学に出張し、同教育学部において発表した。年度内の目標であったプランの作成までには至っていないものの、次年度は具体的なモデルを作成する予定である。第二言語習得に関する研究会を開催し、2月8日にパリ第5大学のバサール・マリー・テレーズ教授を招き、「インターアクションと言語習得」というタイトルで講演会を開いた。
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