研究概要 |
1.今年度の研究成果 (1)最大エントロピー原理に基づくノンパラメトリック確率密度関数の新しいモデルとして、局所最大エントロピー密度推定量を提案した。これは、局所モーメント情報が与えられたもとで、最大エントロピー型の密度関数を定ギし、漸近的な性質といくつかの数値例を示した。この方法の良い所は、事前に密度関数を特定せずに、与えられた標本情報からその関数を同定する方法である。高次の漸近的な効率を得るなかでBona Fide型関数の性質(∫f=1,f【greater than or equal】0)を満たすものは当分野の代表的なKerncel型密度関数では、不可能であったことである。著者らは、現在、この論文を作成中である。 (2)ノンパラメトリックな統計モデルに関する最近の展開について、著者らは、統計学会の依頼により、その論文を作成し、出版予定である。 2.今後の展開とその計画 平成13年度は、Bin型ノンパラメトリック統計モデルの推定に研究の主眼を置いて、研究を行う予定である。Bin型情報は統計的にデータを集約化した場合の典型的は集計情報である。統計資料は多くの場合、このような処理がなされており、Bin型推定法の開発と応用範囲を共に研究のスコープの中で検討したい。
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