研究概要 |
本研究は,プログラミング,ドキュメンテーション,プレゼンテーションの三つを不可分なものとして考え,これらの効果的な学習を支援し論理的思考能力を養う計算機環境の構築を目的としている.本年度は,初心者学習に特化したシステムの構築と並行して,プログラミング方法論の研究等にも重点を置いて研究を進め,以下のような成果を得ることができた. 1.初心者のプログラム作成を支援する学習支援環境の構築 初心者用に特化されたプログラミング言語「若葉」を用いたプログラミング学習環境として,プログラム作成,実行時の変数内容の表示,構文エラー・実行時エラーに対するデバッグ支援等を行い,ブラウザ上で作動するシステムを,Javaを用いて実現した. 2.プログラミング言語とドキュメンテーション言語の融合 学習者が文書を作成する際,プログラミング言語の提供する機能を文書作成においても亨受できれば,より効率的なドキュメンテーション作成が可能であるという観察から,汎用プログラミング言語Lispと文書処理システムT_EXを融合したシステムU_<ti>T_EXを構築した. 3.プログラミング方法論に関する研究 プログラムを作成ずる際,定型的な処理をパターン化した「スケルトン」と呼ばれるものを組み合わせることによって,プログラム内部の詳細にとらわれることなくプログラムを記述し実行することができる.この利点を亨受するための基礎的な研究を行い,その成果を生かして,スケルトンプログラミングシステムを試作した.
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