研究概要 |
平成12年度の研究により,以下の3っのモデルとツールを開発した。 1.開発の状況を視覚的に表示するモデルとツールの開発 CVS(版管理システム)から獲得できるログ情報を入力として,ファイルの更新単位である各リビジョン毎の更新者,更新日時,更新行数を抽出し,任意の期間における更新量の推移と視覚化して表示するモデルとツールを開発した。現在,作業負荷の不均衡等の情報を抽出できるようにモデルとツールを改良中である. 2.討議の状況を自動抽出するモデルとツールの開発 自然言語処理による会話分析の手法を拡張することにより,メーリングリスト中のメールをコントリビューション木の集合として整理し,討議の構造を自動抽出するモデルとツールを開発した。現在、複数人間の討議を表現できるモデルを開発中である.成果は国際会議や国際学会誌に発表した。 3.ソフトウェア分散共同開発のためのチーム構造モデルの定義 分散共同ソフトウェア開発のためのソフトウェアプロセスモデルを定義するための基本的要件である.「チーム構造モデル」を定義した。また,そのモデルを利用した能動的調整支援をおこなう「アクティブコーデイネータ」を設計した。本モデルの特徴は,組織構造と規則,役割と責任範囲,地理的分散,オブジュクト中心の活動とコミュニケーション中心の活動を融合した表現が可能である点にある。上記の研究成果を内外の学会で発表するとえに,海外共同研究者であるミウノ工科大学カルロゲッチー教授に,12月1日から12にわたって検討を頂き,情報リポジトリの構成法等に関して有意な知見とコヒントを頂いた。
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