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2001 年度 実績報告書

3次元モデルを対象とした電子透かし・検索・圧縮技術に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12680342
研究機関山梨大学

研究代表者

大渕 竜太郎  山梨大学, 工学部, 助教授 (80313782)

キーワード形状モデリング / 情報セキュリティ / 3次元グラフィクス / 電子透かし / データ圧縮 / 類似検索 / ポリゴンメッシュ
研究概要

本年度は3次元モデルの形状を対象とした電子透かしと形状類似検索に絞りて研究を行った.
1.電子透かし:我々は昨年度,3次元ポリゴンメッシュの形状をスペクトル分解した領域で透かしを埋め込む,全く新しい電子透かし手法を提案した.(2001年5月に情報処理学会論文誌,同6月にgraphics Interface2001で発表.)本手法は乱数値の重畳や形状のスムージングなどに耐性を持ち,かつ同程度の耐性を持つ他手法に比べメッシュ頂点あたりの埋め込み情報量が多い.しかし,頂点接続性を変える妨害(例えばポリゴン簡単化)に弱く,スペクトル分解に必要な固有値分解に時間がかかる,という2つの欠点があった.本年度はこれらの欠点を解決する改善手法である(1)効率の良い固有値分解アルゴリズムの採用,(2)パッチ分割とパッチごとの位置合わせ,および(3)リサンプリングによる頂点接続性の復元の3手法を提案し,その実装と評価を行った(2002年9月にEUROGRAPHICS2002で発表予定.)
別に,昨年度提案したベクトル型電子地図を対象とする電子透かし手法に改良を加え,切り取りに対する耐性を高めた.
2.圧縮:本年度は圧縮についての研究は行わなかった
3.類似検索:類似検索について形状特徴量とその比較手法について研究を行った.3次元モデルの形状類似検索を行う際の問題点に,(1)位置合わせが必要なこと(モデルの大きさ,向き,位置を合わせないと比較に失敗する),(2)機械的に計算した形状の類似度(相違度)が人間の主観にもとづいたそれと一致しない,の2点がある.我々は,位置合わせが不要で幾何的・位相的ノイズに影響されにくいOsadaらの形状特徴量と学習型類別アルゴリズムであるSupport Vector Machineを組み合わせ,人の主観を反映する形状類似検索手法を提案した.評価の結果この組み合わせの有用なことが示されたが,実用化には更なる改良が必要である.

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Ryutarou Ohbuchi, Shigeo Takahashi, Akio Mukaiyama: "A Frequency Domain Approach to Watermarking 3D Shapes"Accepted for publication in the Computer Graphics Forum. 21(3)(掲載予定). (2002)

  • [文献書誌] 大渕 竜太郎, 高橋 成雄, 宮澤 貴彦, 向山 明夫: "スペクトル分解を用いた3次元メッシュへの電子透かしの埋め込み"情報処理学会論文誌. 第42巻第5号. 1103-1114 (2001)

  • [文献書誌] Ryutarou Ohbuchi, Yoshiyuki Kokojima, Shigeo Takahashi: "Blending Shapes by Using Subdivision Surfaces"Computers and Graphics. 25(2001). 41-58 (2001)

  • [文献書誌] S.Takahashi, Y.Kokojima, R.Ohbuchi: "Explicit Control of Topological Transitions in Morphing Shapes of 3D Meshes"Proc.Pacific Graphics 2001(フルペーパーで査読)IEEE Computer Science Press.. ISBNo-7695-1227-5. 70-79 (2001)

  • [文献書誌] R.Ohbuchi, S.Takahashi, T.Miyazawa, A.Mukaiyama: "Watermarking 3D Polygomal Meshes in the Mesh Spectral Domain"Proc. Graphics Interface 2001(フルペーパーで査読). ISBN0-9688898-0-0. 9-17 (2001)

  • [文献書誌] 爰島 快行, 高橋 成雄, 大渕 竜太郎: "3次元メッシュモーフィングにおける位相変化の明示的制御"画像電子学会/情報処理学会共催.Visual ComputingグラフィクスとCAD合同シンポジウム 2001(査読つき). 133-138 (2001)

  • [文献書誌] 向山 明夫, 宮沢 貴彦, 高橋 成雄, 大渕 竜太郎: "スペクトル分解を用いた3次元メッシュ電子透かし"画像電子学会/情報処理学会共催.Visual ComputingグラフィクスとCAD合同シンポジウム 2001(査読つき). 97-102 (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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