研究概要 |
昨年度に引続き,RoboCupのシミュレーションリーグと,RoboCupRescueシミュレーションを研究テストベッドとして実時間自律分散協調間題の研究を進めた. サッカーはチームYowAI 2001を改良したYowAI 2002を作成し,2002年6月末のRoboCup 2002福岡・釜山のシミュレーションリーグに参加した.このリーグには世界18国から83チームが参加した.一次予選は通過したが,二次予選は強豪が揃っており,3位で敗退した.これまでにない成績の不振の原因は,プログラムのリファクタリングに多大の時間を要してしまい,新しい技術を導入する余裕がなかったからである.世界ランキングでは当時で10位程度だった思われる. しかし,その後のリファクタリングは順調に進み,それと同時にボール支配率を高める基礎技術も高めたので,前年度からあったごく少数のかけ声に2種類のものを加えただけで,2年連続無敗の世界チャンピオン(Tsinghuaeolus)と互角に近い試合ができるまでになった.6月時点で,世界のどのチームも圧倒的に負けていたことを思うと急速な進歩を遂げたと言えよう. RoboCupRescueのチームYabAIの改良版は,上記の大会のシミュレーションリーグで準優勝を飾った.なお,ここではチームの増強よりも,RoboCupRescueをエージェント協調のためのより良いプラットフォームとする研究に重点をおき,各種の新提案を行なった.これをベースに大規模大震災軽減化特別プロジェクトの研究策定を行なうことができた。
|