研究概要 |
メディアデータを対象としたこれまでの検索方式の研究では,高機能または高性能のひとつの検索方式の実現に主眼が置かれてきた.複数の検索システムを統合するシステムの研究においては,一つの応用に対応可能なシステムを実現することに主眼が置かれてきた.本研究は,既存のメディアデータ検索システム群の適用範囲を互いに補完し,本メタデータベースシステムの適用範囲を拡大するためのシステム・アーキテクチャに関する研究として位置づけられる.本方式により,メディアデータを対象とした多角的な検索が実現可能になる. 本研究では、1.複数の感性検索による結果の統合方式に関する研究,2.メディアの構造情報による検索方式の研究,3.複数の連想検索システム群を連結するメタデータベースシステムの実現に関する研究を行った.1.については,音楽データの「メディアデータの印象」と「メディアの歌詞による印象」に着目し,それぞれ別のメタデータを付与し,それぞれを独立に感性検索を行うことができるようなシステムアーキテクチャを構成した.2.については,メディアデータの構造情報(たとえば,音楽のMIDIデータからの構造情報)に着目した検索方式について検討した.3.では,メタデータベースシステムの設計を行い,パターンマッチングによる連想検索システム,1.の2つの連想検索システム群,2.の検索方式,以上4つの異なる連想検索システム群を連結する実験システムを構築した.
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