研究分担者 |
加藤 弘之 国立情報学研究所, 研究開発部, 助手 (10321580)
天笠 俊之 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (70314531)
波多野 賢治 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (80314532)
渡辺 正裕 国立特殊教育総合研究所, 教育工学研究部, 研究員 (80321595)
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研究概要 |
まず第一に,構造化文書データベースの問合せモデルに,文書ベクトルなど連続量の導入,名前空間を持つXML文書や整形式XML文書の検索のための論理構造の文脈の考慮などの点を補強する高機能問合せモデルを開発した.XML文書の木構造のうち問合せ条件を満足するノード間が相互に干渉しない範囲を求める方法を,XML文書の構造情報を利用して開発した.また,XML文書検索にベクトル検索モデルを導入し,文字列一致とベクトルー致をともに利用したXML文書の部分構造単位での類似検索手法をXPathを拡張する形で開発した. 第二に,XMLに対する更新操作に対して頑健な索引機構を開発した.XMLを表す木構造の各ノードのリージョン(連続範囲)を表現するために相対リージョン座標(Relative Region Coordinate;RRC)という概念を新たに導入し,RRCに基づく新しい索引構造を開発した.提案手法の基本的な考え方は親ノードの領域内で相対的に表現した子ノードの座標を格納することである.RRCを用いた索引構造は,XML文書の更新が生じた場合でも,索引構造の一部分の修正だけで十分となるため,効果的に更新時に発生する索引構造の再構築の問題を扱うことができる.RRCの基本的性質を解明するとともに,XMLデータ内のある箇所に更新が生じた場合に同時に更新を必要とするノードをできる限り同じディスクブロックに収容するアルゴリズムを開発した.さらに,関係データベースを用いたXML文書の索引構造におけるRRCの応用方法の開発も行なった.
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