研究課題/領域番号 |
12680426
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研究機関 | 大阪電気通信大学 |
研究代表者 |
加藤 常員 大阪電気通信大学, 工学部・第2部, 助教授 (50202015)
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研究分担者 |
小澤 一雅 大阪電気通信大学, 総合情報学部, 教授 (40076823)
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キーワード | 地理情報処理 / GIS / データベース / 考古学 / 研究支援 / コンテンツ入力支援 / 集落遺跡 / 前方後円墳 |
研究概要 |
本年度は数値地図、特に従前から考古学研究者が使い慣れている2万5千分の1の地形図の画像データを核とした考古学研究支援に有効なシステムのプロトタイプシステムの構築に着手した。まず、開発を目指した(支援システムのひとつの)処理は昨年度、検討を加えた位置情報のデジタイザー仕様の入力形式の移行である。パソコン画面に当該地図画像を表示し、マウスクリックにより位置を取得する基本的なシステムを開発した。このシステムの開発により、従前の入力形式よりも少ない労力で安定した位置情報(緯度・経度)の取得が可能となった。しかし、パソコン画面と云う制約から生ずるいくつかの問題が明らかとなった。第一に挙げられる問題点は、画面の表示範囲の制約からくる、全域(地図図幅全体)の一覧性の欠如が挙げられる。2番目に紙であれば可能な書き込みなど情報の付加が不可能な点が挙げられる。これらの問題点の解決に加え、地図画像を用いることによるより深化した処理の開発が必要と考えている。 また、個々の遺跡につてのコンテンツの作成では、上で述べた地図画像を用いた遺跡位置入力システムを用いて作業を進めた。位置情報の取得の作業効率が向上した。一方、位置情報の元になる報告書に掲載されている地図など図や画像のデータは、多くの情報を含むがデータ化はテキストベースであり十分に活用していないと感じられる。これらの図・画像データを直接、蓄えヘコンテンツの一環に加えることが重要と考えられる。しかし、テキストと異なり、それらに対応した処理、関連付け、表示系の開発が必要と思われる。本課題の範囲としては、位置情報取得に用いている2万5千分1数値地図画像との関連付けを次年度中に開発する計画である。
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