研究概要 |
本年度の主たる研究成果は以下の3点である。 1)ミニ・サム型対ミニ・マックス型2目的配置問題を拡張し,用地買収による居住者の移転や代替サービスによる補完を考慮するモデルを開発した.また,このような状況の下でのパレート最適集合をk次隣接ボロノイ図などを利用して特徴付けた.特に,パレート最適集合の導出、トレードオフ曲線の導出、パレート最適集合から最適点へ絞るためのスカラー化最適手法について多項式オーダー時間の解法を開発した. 2)政治力として投票行動を考慮した輸送施設配置モデルを開発した。投票による均衡解を導出し、社会的最適解との比較を行うなどして、投票と計画との差異を明示した。また、料金の導入が投票解を社会的解に近づけるという知見を得た。さらに、間接投票と直接投票との差異についてモデルを構築中である。研究成果を、2000年12月9日バルセロナ(スペイン)で開かれた欧州立地解析会議、2000年12月2日つくば(茨城)で開催された応用地域学会にて発表を行った。 3)迷惑施設の影響度を定量的に捉えるために重力モデルを用いるとともに、数値結果を分かり易く表現するために地域構造の視覚化の研究を行った。本成果は、つくば(茨城)で開催された応用地域学会にて2000年12月3日に発表を行った。
|