最近のマネジメントでは、市場志向でフレキシブルなスピードが求められており、新しい需給対応マネジメントの理論が必要と考える。近年、サプライ・チェーンマネジメント(SCM)が普及しつつあるが、小生はこの理論とは別な発想からSCM時代における需給対応マネジメント問題の理論的研究を行う計画である。 本研究では、両方の特徴を生かしながら体系的研究を行って、そのSCM時代のマネジメント理論を明らかにして、それをもとにした設計手順を提案したい。研究期間は、今年度から4年間が予定されている。今年度は、需給対応マネジメントの基本となる単純マネジメントのゲームモデリング(MGM)をまとめて、その展開を始めた。 その準備として、9月のPCM2000(デトロイト)国際会議への参加、発表での渡米の折、カリフォルニア大学バークレー校とインディアナ州立パデュー大学に立ち寄って、これまでの研究成果と今後の研究計画について議論を行った。その結果、研究計画への評価が得られるとともに、パデュー大学とは新たな共同研究計画も進めることになった。 今年度の研究成果としては、学術論文4編の他に、国際会議発表2件、国内学会発表5件である。分野別では、需給対応マネジメントの理論的研究2件と、各生産システムへ展開されたMGMの2段階設計法による研究として、コンベヤ生産5件、個別生産4件である。これらにより、本研究の今後の見通しを得ることが出来た。
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