研究課題/領域番号 |
12680450
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
島崎 哲彦 東洋大学, 社会学部, 助教授 (00287559)
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研究分担者 |
吉井 博明 東京経済大学, コミュニケーション学部, 教授 (10146269)
田崎 篤郎 東京経済大学, コミュニケーション学部, 教授 (60008183)
田中 淳 東洋大学, 社会学部, 助教授 (70227122)
高梨 成子 (株)防災&情報研究所, 代表取締役
八ツ橋 武明 文教大学, 情報学部, 教授 (30239785)
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キーワード | 地域コミュニティ型CATV / 多チャンネル化 / フルサービス・ネット化 / 地域コミュニティ / 情報機能 |
研究概要 |
沖縄県石垣島におけるCATV加入世帯主、非加入世帯主。及び加入世帯の世帯構成員個人を対象とした住民調査と、沖縄県、沖縄開発庁、石垣市、石垣ケーブルテレビ、八重山毎日新聞などの関係機関のヒアリングから、次のような知見を得た。 1.沖縄県は、観光とともに情報通信をこれからの県の基幹産業として位置づけ、マルチメディアアイランド構想など情報通信基盤の整備と産業育成に乗り出している。 2.しかし、沖縄県の地理的条件や高度情報化に対応できる人材の不足と、若年層の就業機会の不足といった社会的背景から、初歩的リテラシィを持ち安価な若年労働力を多数要求するコールセンターの県外からの誘致に力を注ぎ、コンテンツ制作やソフト開発を将来の目標として設定している。 3.県の情報通信基盤整備構想は県域全体をカバーしているが、産業育成の観点からはコールセンターは本島南部に集中しており、八重山郡・宮古郡の先島地方と本島の格差は歴然としている。 4.情報通信産業にマッチした人材の育成のためには、一般社会みおける情報環境の整備と人びとのリテラシィの向上による社会的環境の醸成が重要であるが、先島の代表的都市石垣市においてすら、インターネットは僅かしか普及していない。 5.他方、石垣市ではCATVの普及率が50%を超えており、CATVのフルサービス・ネット化による活用が、先島の情報環境の整備の鍵であると考えられる。 6.住民調査では、加入世帯主・非加入世帯主とも、CATVによる地域の気象情報の提供を望む声が強く、次いで、インターネット接続、ビデオ・オン・デマンド、防犯・防災サービス、在宅健康診断・問診サービス、行政情報の提供、経済情報の提供など様々な情報の提供を望む傾向を示している。インターネット接続に注目すると、個人調査の結果から若年層で要望が強いことがわかる。 7.しかし、石垣市においては、このCATV活用の具体策は今のところ提示されていない。
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