上記研究課題に対して今年度は、第一に環境問題についての文献研究、実態調査を行うことによって、今日一般に環境問題として扱われている諸事項についてこれをいくつかの階層に分類し、特に製品のライフ・サイクルの各段階の機能と環境問題の関連性を整理した。その結果を、2000年12月に香港市立大学で開催された第3回APIEMS(Asia Pacific Conference on Industrial Engineering and Management System)において"Product Development Process on Environmental Concern"と題する研究発表を行った。 第二の研究の柱として、管理技術全般の構成、機能、方法を明らかにした。このテーマは、上記の研究テーマにおいて、環境問題を解決する管理技術および製品開発の過程で中心となる環境問題と管理技術の融合問題を解決するためのものである。この結果は、2000年7月にバンコクで開催されたICPR'2000(International Conference on Production Research)Bangkok Special ConferenceにおいてKey Note Speechとして"Management Technology under the Characteristics of Japanese Culture"と題して講演を行った。一方、我が国企業を対象として管理技術競争力をどのように評価するかを調査し、その結果を研究会報告書にまとめるとともに、その要点はJMAマネジメントレビュー2001年2月号に掲載された。 第三には、金沢工業大学石井教授との共同研究によって、製品開発過程の分析そのものと、その過程で問題になる環境付加を増加させない方策をケーススタディによって明らかにし、その結果の一部を第3回APIEMS香港で研究発表した。
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