研究課題/領域番号 |
12680470
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
藤原 民也 岩手大学, 工学部, 教授 (70042207)
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研究分担者 |
高木 浩一 岩手大学, 工学部, 助教授 (00216615)
八代 仁 岩手大学, 工学部, 助教授 (60174497)
佐藤 信安 岩手大学, 教育学部, 教授 (20001290)
小石川 利明 岩岩手製鉄, 鋳物事業部, 課長(研究職)
佐々木 哲彦 宮城高等専門学校, 電気工学科, 教授 (50026308)
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キーワード | PBII / PIIP / グロー放電 / パルスパワー / イオン注入 / 表面処理 / パルス放電 / フラックス |
研究概要 |
本研究目的は、高繰り返しパルスモジュレータを用いた大容量・高密度グロー放電プラズマの高繰り返し生成、それとイオン引出し用のパルスバイアスを組み合わせることにより、金型のような三次元複雑形状物の表面処理(クリーニング、被膜)や表面改質(イオン注入)など高品質化をおこなうことである。本研究目的を実現するため、1)パルスグロー放電のプラズマパラメータや、プラズマから材料への熱流束の把握、2)プラズマ生成用またバイアス印加用のパルスモジュレータの開発、3)流体モデルを用いた数値解析を行った。以下に成果をまとめる。 1)パルスグロー放電のプラズマパラメータを電流・電圧特性やプローブ計測、分光診断で求めた。密度は3×10^<11>cm^<-3>で約8μsに渡って維持できた。この間にプラズマの回転温度は450℃から650℃まで増加した。これは熱流束を生み出す。RFプラズマに-0.8kVパルスバイアスを加えて、投入電力に対する熱流束の割合を求めたところ、約40%となることがわかった。 2)イオンマトリクスからボームシースに変わる前の、きわめて薄いシースからのイオン引出しを目的に、SOSダイオードと誘導性エネルギー蓄積方式を組み合わせてパルス電源を試作した。出力電圧は-20kV、繰り返しは50Hz、パルス幅は100nsと、ボームシースの形成時間(約1μs)に比べじゅうぶんに短い。 3)2Dの流体モデルによる数値解析を行った。電極材のスパッタを防ぐためにアースシールドを施した場合、著しくプラズマの空間分布が変わることを確認した。プローブ測定を行ったところ、分布の形状は計算結果とよく一致した。
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