研究概要 |
プラズマの境界層のシースの領域ではイオン流が存在する。その流れはプラズマ中の音波として知られるイオ音波の速度を超える。そのなかにミクロンの大きさの微粒子が多数存在する時、微粒子は負に帯電し、そのまわりに空間的に振動するポテンシャル構造を形成することが知られていた(Ishihara and Vladimirov,1997)。今回の研究により微粒子が有限の大きさをもつことからその双極子モーメントを考慮に入れた振動ポテンシャルの構造が理論的に明らかになった(O.Ishihara,Wake Formation behind a Finite-Size Dust Grain in a Plasma,IEEE International Conference on Plasma Science(June 4-7,2000,Raleigh,New Orleans,Louisiana,USA)、2P21,p.144.)。また微粒子が磁場中に存在し、イオン流に空間的な不均一があるときには、自ら回転運動をすることが理論的に提案された(O.Ishihara,On the Rotation of Dust Particulates in the Ion Flow,The 10^<th> International Congress on Plasma Physics(October23-27,2000,Quebec City,Canada)。これは東北大学で観測された微粒子自転の理論的解明の試みである。
|