研究課題/領域番号 |
12680485
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研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
石黒 静児 核融合科学研究所, 理論・シミュレーション研究センター, 助教授 (10193301)
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研究分担者 |
高丸 尚教 核融合科学研究所, 理論・シミュレーション研究センター, 助手 (20241234)
藤堂 泰 核融合科学研究所, 理論・シミュレーション研究センター, 助教授 (00249971)
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キーワード | オーロラ / 粒子加速 / 電位構造 / ダブルレイヤー / 異常抵抗 / V字型電位構造 / 電離層 / 静電イオンサイクロトロン不安定性 |
研究概要 |
地球などの磁場を持つ惑星の極地方で観測されるオーロラは、磁力線に沿って加速された高速電子が大気中の窒素、酸素等を電離することによって発生する。多くの観測結果からこの高速電子は沿磁力線電場によって生成されていると考えられているおり、その沿磁力線電場の生成機構に関しては多くの研究が行われている。さらに、電離層においてイオンサイクロトロン周波数近傍の振動が頻繁に観測されていることやV字型の電位構造の存在を示唆する衛星観測が報告されたことから、電流駆動静電イオンサイクロトロン不安定性がオーロラ電子の生成を担う電位構造形成の原因である可能性が高いとされてきた。これまでの開放系粒子シミュレーションモデルを用いた大規模シミュレーションにより電流駆動静電イオンサイクロトロン不安定性によりV宇形の電位構造が形成されることを実証し、さらに現実の宇宙空間における電子加速領域の大きさではオーロラ電子の加速に十分な電位差になりうることを示してきた。これらは静電イオンサイクロトロン波のみが不安定で、イオン音波は不安定でないパラメータ領域でのみシミュレーションを行ってきた。ところが、最近の衛星観測で大域的な電位構造に重なってより空間スケールの小さい電位構造が存在していることを示唆する結果が得られている。これらの関係を明らかにする目的でイオン音波及び静電イオンサイクロトロン波がともに不安定となるパラメータ領域でシミュレーションを行い波の不安定性による成長並びに電位構造の形成を調べた。いくつかの例から、このパラメータ領域においてもイオンサイクロトロン波が優勢になることが示された。さらに磁化プラズマ3次元粒子シミュレーションコードを開発し、シミュレーションを行った。
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