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2000 年度 実績報告書

溶融イオウを溶媒とした二次電池

研究課題

研究課題/領域番号 12680498
研究機関東北大学

研究代表者

藤野 威男  東北大学, 素材工学研究所, 教授 (20229024)

研究分担者 佐藤 修彰  東北大学, 素材工学研究所, 助教授 (70154078)
キーワードイオウ / アルカリ金属 / 溶融塩 / 電気伝導率 / ハロゲン化物 / 二次電池
研究概要

溶融イオウを反応場とする新しい二次電池を構築するために、溶融イオウの電気伝導率を高めるべく、種々の金属塩を添加して測定し、その添加効果について調べた。高抵抗用抵抗計を用いた二端子法によって溶融イオウの比抵抗を100〜300℃まで測定し、比抵抗から標準溶液にて予め較正したセル定数を用いて電気伝導率を求めた。溶融イオウの150℃における電気伝導率はイオウ10^<-7>Scm^<-1>のオーダーであり、温度の上昇とともに増加した。300℃においては〜10^<-5>Scm^<-1>であったが、報告値よりは2桁程度高かった。次に、溶融イオウに伝導性をもたせるためにNa塩を添加したところ、NaFやNaClでは効果はみられなかったが、NaBrやNaIを添加した場合には、電気伝導率が100倍程度増加し、効果がみられた。また、異なるアルカリ金属を用いた場合、リチウム塩を添加すると、溶融塩の融点が上昇し、かつ伝導率は低下したが、カリウム塩の場合には、融点が100℃以下まで下がり、より低温における電池の構成が可能である。Na_2SO_4を添加した場合には効果は見られなかった。NaN_3を添加すると、ハロゲン化物を添加した場合よりも10倍から100倍程度も電気伝導率が増加した。しかし、この場合に250℃以上の高温にすると爆発的に分解反応が進んでしまう問題があった。金属Naを直接溶融イオウに添加すると、電気伝導率は著しく増加し、かなり実用的な浴抵抗をもつ溶媒が得られた。金属Naの取扱と塩の調製が課題である。次年度では適切なイオウ溶媒の組成を定めるとともに、電極を作製し、電池を構築する予定である。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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