Lecanora muralisは橋の欄干の上など野鳥が好んでとまりそうな場所を選んで生育するいわば好糞性の地衣類である。しかもかつては人里によく見られる地衣であったが急速に消滅しつつある。H12年に北海道、島根を調査し、H13年度に岡山、鳥取を調査した。 申請者が20年前に採集した場所を再び訪れている。当時はGPSのような機器はなく地図をたよりの調査であるが13年度で確認できたのは、鳥取県用瀬千代川川岸だけであった。しかもかっての大群落ではなく、ほんのわずかの生育確認であった。H14年度は、12年〜13年のデータに欠けている部分を補い論文として発表する予定であるが、繁殖器官である子器の採集が少なく、分布のみの発表になる恐れが出てきた。
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