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2000 年度 実績報告書

リン酸モノエステル加水分解反応を基盤とした干潟土壌の生化学的調査

研究課題

研究課題/領域番号 12680527
研究機関広島女子大学

研究代表者

中村 健一  県立広島女子大学, 生活科学部・健康科学科, 教授 (50094694)

キーワード干潟土壌 / フォスファターゼ / リン酸 / ATP / バイオマス / クラスター分析
研究概要

干潟の持つ海水産資源を育てる養浜としての機能、そして海水浄化機能を支える基盤として、干潟土壌に生息する細菌、原生動物および線虫などのいわゆる微生物の代謝が重要な役割を果たしていることが次第に明らかになっている。
本課題研究は、微生物代謝活性の中で普遍的に存在し、重金属等の存在によって活性変動を受けるフォスファターゼ活性に注目し、その定量法の開発から、酵素活性の生態的意義に至るまで幅広い角度から検討することを目的として展開している。
今年度は、干潟土壌のフォスファターゼ活性の新たな測定法の開発に成功した。この方法は、従来の方法に比較して感度および簡便さにおいてはるかにしのぐものであり、国際的にも今後幅広く利用されることが期待される。
さらに土壌に存在するフォスファターゼ活性について、その活性が土壌に結合して発現されることや遊離した生成物が土壌に吸着することなどを明らかにすることができた。
特に強調すべき事は、フォスファターゼ活性とATPバイオマスを組み合わせてクラスター分析を行うことにより、干潟特性が分類できることを実証した事である。肉視的にも測定地点の中で最も汚染が進んでいると観察された干潟はクラスター解析においても特異な位置に分類できることが示された。この成果は、干潟の環境モニタリングとして、行政的にも今後の干潟環境の保全施策に繋がる有用な情報提供になると期待される。
さらに次年度は、フォスファターゼを電気泳動的に分離し、干潟間での特性をタンパク質レベルで比較検討することに取り組む予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 中村健一(桑嶋幹,川原田 編): "ホタルの蛍光で調べる衛生管理<光と色の不思議>"東京書籍. (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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