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2000 年度 実績報告書

高肺がん死亡率地域の発がん関連物質による環境汚染の実態の解明

研究課題

研究課題/領域番号 12680555
研究機関京都薬科大学

研究代表者

渡辺 徹志  京都薬科大学, 薬学部, 助教授 (90182930)

研究分担者 平山 晃久  京都薬科大学, 薬学部, 教授
キーワード変異原性物質 / 土壌 / ジニトロピレン
研究概要

1998年1月から1999年8月にかけて三重県四日市市,愛知県碧南市及び神奈川県川崎市を中心とした3工業地域において採取した土砂試料について変異原性と含まれるdinitropy rene (DNP)量を調べた.試料は自然乾燥後,篩にかけて粗大ゴミや小石などを除去した後,250μm以下の土砂15gについてメタノール(200ml)で2回超音波抽出した.抽出液はろ過後,溶媒を留去して得た残渣をジメチルスルホキシドに溶解し,サルモネラ菌TA98株及びTA100株に対する変異原性をS9 mix存在下及び非存在下で試験した.土砂抽出物中の1,3-,1,6-及び1,8-DNPはシリカゲルカラムクロマトグラフィー及びODSカラムを用いた高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によりクリーンアップ後,白金/ロジウム還元カラムを用いた蛍光-HPLC法により分析した.
試験した27検体のほぼ全てがTA98株に対しS9 mix添加の有無にかかわらず変異原性を示した.碧南市においては土砂1g当たり13,000 revertantsと極めて強い変異原性を示す地点が見られ,その活性はS9 mix非存在下で高かった.川崎市を中心とした京浜地域より採取した試料はS9 mix存在下でTA98株に対して強い変異原性を示すものが多く,表層土壌中の主な変異原物質が地域により異なると考えられた.一方,TA100株に対しては殆どすべての試料がS9 mix存在下において変異原性を示した.碧南市,半田市及び高浜市の土壌抽出物中からDNP類は検出され,碧南市においては土砂1g当たり1,3-DNP 3.3ng,1,6-DNP 5.6ng,1,8-DNP 6.8ngの地点もみられ,S9 mix非存在下における変異原性の約20%はDNP類によるものであった.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Tetsushi Watanabe et al.: "Mutagenic activity of surface soil and quantification of 1,3-,1,6-and 1,8-dinitropyrene isomers in soil in Japan"Chemical Research Toxicology. 13. 281-286 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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