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2002 年度 実績報告書

グリコサミノグリカン糖鎖のオーダーメイド技術の開発とその応用的展開

研究課題

研究課題/領域番号 12680603
研究機関弘前大学

研究代表者

高垣 啓一  弘前大学, 医学部, 教授 (70163160)

研究分担者 柿崎 育子  弘前大学, 医学部, 助手 (80302024)
キーワードグリコサミノグリカン / オリゴ糖ライブラリー / プロテオグリカン / デコリン
研究概要

平成14年度は、精巣性ヒアルロニダーゼの糖転移活性を利用したプロテオグリカン糖鎖のオーダーメイドである。最も単純なプロテオグリカンであるデコリンを研究対象分子とした。デコリンは、主としてデルマタン硫酸(DS)を側鎖に一本持つ小型のプロテオグリカンである。その生理作用としては、デコリンのコアタンパク質部分がI型、II型、及びIVコラーゲンと結合し、コラーゲン繊維の形態形成、あるいはTGF-βの活性阻害などに関与していることが示唆されている。そこで、デコリンのGAG糖鎖の役割を解明することを目的に、その糖鎖部分の組み換え体の作製を試みた。糖鎖の組み換えは、エンド-β-N-アセチルヘキソサミニダーゼである精巣性ヒアルロニダーゼの糖転移活性を利用した。構造解析、酵素消化、HPLC、MS分析などにより行った。糖鎖の転移を受ける受容体として、デコリン糖鎖の結合領域四糖(GlcA-Gal-Gal-Xyl)を有するオリゴ糖とした。これに、ギアルロン酸(HA)、コンドロイチン(Ch)、コンドロイチン4-硫酸(Ch4S)、コンドロイチン6-硫酸(Ch6S)、脱硫酸化DS由来の二糖ユニットを、精巣性ヒアルロニダーゼの糖転移活性により、その受容体に転移させた。その結果、何れも転移され、特にHAとChは最大二十二糖の伸長が確認された。従って、DSではなく、HAあるいはCh等の糖鎖を有する新しい人工デコリンの合成が可能となった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Takagaki, K., et al.: "Cleavage of the xylosyl serine linkage between a core peptide and a glycosaminoglycan chain by cellulases"J. Biol. Chem.. 277. 18397-18403 (2002)

  • [文献書誌] Ishido, K., et al.: "Enzymatic attachment of glycosaminoglycan chain to peptide using the sugar chain transfer reaction with endo-β-xylosidase"J. Biol. Chem.. 277. 11889-11895 (2002)

  • [文献書誌] Takagi, K., et al.: "Domain structure of chondroitin sulfate E octasaccharides binding to type V collagen"J. Biol. Chem.. 277. 8882-8889 (2002)

  • [文献書誌] Iwafune, M., et al.: "Reconstruction of glycosaminoglycan chains in decorin"Biochem. Biophys. Res. Commun.. 297. 1167-1170 (2002)

  • [文献書誌] Kakizaki, I., et al.: "Inhibition of hyaluronan synthesis in Streptococcus equi FM100 by 4-methylumbelliferon"Eur. J. Biochem.. 269. 5066-5075 (2002)

  • [文献書誌] Takagaki, K., et al.: "Carriers for enzymatic attachment of glycosaminoglycan chains to peptide"Biochem. Biophys Res. Commun.. 293. 220-224 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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