研究課題/領域番号 |
12680620
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 創価大学 |
研究代表者 |
西原 祥子 創価大学, 生命科学研究所, 教授 (00164575)
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研究分担者 |
成松 久 経済産業省産業技術総合研究所, 生命工学技術研究所・分子生物部, 主任研究官 (40129581)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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キーワード | 糖転移酵素 / フコース転移酵素 / ゴルジ装置 / Se酵素 / H酵素 / Se enzyme / FUT2 |
研究概要 |
ゴルジ装置に局在する糖転移酵素は、2型の膜蛋白質である。N末側を細胞質側に、C末側をゴルジ内腔に向け、C末側の酵素活性領域で、糖脂質や糖蛋白質に対する糖転移反応を行っている。 糖転移酵素がゴルジ膜に停留するためのメカニズムを明らかにするため、糖転移酵素と細胞骨格蛋白質を結び、ゴルジ装置のどの位置に停留させるかを決めているゴルジレセプター分子の存在を想定し、酵母two hybrid systemによる「糖転移酵素と相互作用する分子」のスクリーニングを行った。フコース転移酵素、シアル酸転移酵素、ガラクトース転移酵素が発現しているヒト非癌部右半結腸粘膜からcDNAライブラリーを作製し、FUT1(H酵素)とFUT2(Se酵素)をbaitとし、これと弱い相互作用をするクローンを得、塩基配列を決定し、各種の分子を同定した。FUT1と相互作用する分子としてgp25L2とε-COPが検出された。両者は小胞輸送に関係する膜タンパク質でありgp25L2は通常ゴルジ装置膜に突き刺さっている。小胞形成時には9P25L2はε-COPを含むコートマーと相互作用し、相互作用には9P25L2の細胞質尾部のリジンを含む配列が重要であると報告されている。FUT1を含む各糖転移酵素の細胞質尾部にはアルギニンを含む配列があり、これによりε-COPと相互作用すると考えられた。また、gp25L2との相互作用は活性部位も含む全体で行われている可能性もうかがわれた。FUT2とβ-チューブリンが相互作用していた。ゴルジ装置に局在している糖転移酵素のβ1-4GalT1はβ-チューブリンと特異的に会合していることがすでに報告されている。FUT2もその細胞質尾部でβ-チューブリンと会合している可能性が示された。
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