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2001 年度 実績報告書

オートファジーに必須なタンパク活性化酵素(Apg7p)複合体の解析

研究課題

研究課題/領域番号 12680639
研究機関順天堂大学

研究代表者

上野 隆  順天堂大学, 医学部, 助教授 (10053373)

研究分担者 谷田 以誠  順天堂大学, 医学部, 助手 (30296868)
キーワードオートファジー / リソソーム / プロテオリシス / オートファゴソーム / オートリソソーム / APG遺伝子 / タンパク結合反応 / タンパク活性化酵素
研究概要

APG7遺伝子は、オートファジーに必須であることが明らかにされたAPG遺伝子の1つで、分子量78kのタンパク(Apg7p)をコードしている。Apg12pとApg8pの2つの基質タンパクを活性化し、Apg12pはApg5pとコンジュゲートを形成し、Apg8pはホスファチジルエタノールアミンとコンジュゲートを形成、これらの二つの経路がいずれもオートファゴソーム形成に必須である。
本研究では、Apg7pの構造機能相関を明らかにする観点から、Apg7pを単離し、これと相互作用を持つ因子を探索することをまず行った。Apg7pが見かけ上何らかの大きな複合体として存在するかも知れないというデータが有ったからである。その結果、グリセロール密度勾配遠心と化学架橋実験から、Apg7pがダイマーとして働く酵素であり、ダイマー形成が活性に必須であることを明らかにした。ダイマー形成にはC末端のアミノ酸30残基が必要で、この部分を欠くと細胞内でもタンパクとして不安定化となる。次にダイマーであるApg7pに対して未知のタンパク因子が相互作用を持つ可能性をいろいろ調べた。当初期待したような全く新奇なタンパクと安定な複合体を定常状態で形成している可能性は少なく、むしろ様々なAPG遺伝子産物と一過的な相互作用を行う過程で機能を変化させているユニークな酵素であることが明らかとなりつつあり、その結論としては以下の2つが挙げられる。
(1)Apg3pとE1・E2複合体を形成することでApg12pとApg5pのコンジュゲート形成を促進する。この促進効果には、さらにApg12pとApg3pが相互作用を持つことが関係するかも知れないがこれは今後の課題である。
(2)Apg8pのホモログとして動物にはGABARAP、GATE-16、MAP-LC3の3つが存在し、これらが全てApg7pおよびApg3pの基質となる。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Yukiko Kabeya: "LC3, a mammalian homologue of yeast Apg8p, is localized in autophagosomal membrane after…"EMBO Journal. 19・21. 5720-5728 (2000)

  • [文献書誌] Monica Fengsrud: "Autophagosome-associated variant isoform of cytosolic proteins"Biochemical Journal. 35・2+3. 773-781 (2000)

  • [文献書誌] Noriko Okazaki: "Interaction of the Unc-51-like kinase and microtubule associated protein light chain 3…"Molecular Brain Research. 85. 1-12 (2000)

  • [文献書誌] Isei Tanida: "The human homolog of Saccharomyces cerevisiae Apg7p is a protein-activating enzyme for murtisubstrates"Journal of Biological Chemistry. 276・3. 1701-1706 (2001)

  • [文献書誌] Masaaki Komatsu: "The C-terminal region of an Apg7p/Cvt2p is required for homodimerization and is essential for its El…"Journal of Biological Chemistry. 276・13. 9846-9854 (2001)

  • [文献書誌] Isei Tanida: "Human Apg3p/Aut1p homologue is an authentic E2 enzyme for multisubstrates, GATE16…"Journal of Biological Chemistry. (in press). (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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