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2002 年度 実績報告書

骨格筋の解糖系の調節機構に関する分子生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 12680641
研究機関大阪医科大学

研究代表者

渡邊 房男  大阪医科大学, 医学部, 講師 (40183719)

研究分担者 古谷 榮助  大阪医科大学, 医学部, 教授 (00028523)
キーワード解糖系 / 骨格筋 / フルクトース2,6-二燐酸合成分解酵素 / 抗ペプチド抗体
研究概要

ホスホフルクトキナーゼは解糖系のキーエンザイムであり、フルクトース2,6二燐酸(F26P)依存的に解糖系全体を調節している。細胞内のF26P量は、F26P合成分解酵素によって制御されている。このF26P合成分解酵素には肝臓型、心臓型、精巣型、脳型の4つのアイソザイムの遺伝子が存在する。そのうえに選択的スプライシングによって、ひとつの遺伝子から異なるアイソフォーム蛋白質をコードするmRNAが生じている。このためにF26P合成分解酵素は、肝臓型遺伝子では2種(RL2K, RM2K)、心臓型遺伝子では4種(RH2K1〜4)、精巣型遺伝子では1種(RT2K)、脳型遺伝子では8種(RB2K1〜8)のアイソフォーム蛋白質がコード可能であり、タンパクの分子種として多様性を示す。
これらのアイソフォームの発現には、遺伝子の転写レベルと選択的スプライシングのレベルに組織特異性がある。骨格筋においては、RM2K, RH2K1,RH2K4,RB2K2,RB2K3,RB2K5,RB2K6,RB2K7,RB2K8をコードするmRNAが存在することをRT-PCR又はRNase Protection assayによって確認した。さらにタンパクレベルでの発現を明らかにする目的で、これらのアイソフォームを互いに区別して検出するために抗ペプチド抗体を作成し、ウェスタンブロッティングを行った。その結果,骨格筋内にmRNAが存在するにも関わらず、脳型遺伝子と心臓型遺伝子由来のすべての蛋白質分子としてのアイソフォームは存在しなかった。このことは、これらの遺伝子は転写とプロセッシングを受けてmRNAになるにもかかわらず、翻訳調節又は翻訳後の調節過程において蛋白質として骨格筋には蓄積しないことを示している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Mieno, S: "Potent adenylate cyclase agonist forskolin restores myoprotective effects of ischemic preconditioning in rat hearts after myocardial infarction"Ann.Thrac.Surg.. 74・(4). 1213-1218 (2002)

  • [文献書誌] Watanabe, F: "Expression of brain-type fructose-6-phosphate 2-kinase/fructose 2,6-bisphosphatase is not regulated by its mRNA level"FASEB.J.. 16・(4). A553 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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