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2000 年度 実績報告書

線虫C.elegansにおける生殖細胞形成の分子機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 12680671
研究機関東京大学

研究代表者

杉本 亜砂子  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (80281715)

キーワード線虫 / 機能ゲノミクス / RNAi / 生殖細胞 / ゲノム
研究概要

線虫C.elegansの生殖細胞形成に関与する遺伝子群を網羅的に同定するためのスクリーニングを行った。手法としてはわれわれが確立したRNAi-by-soaking法を用いて、C.elegansの持つ遺伝子の体系的な遺伝子機能破壊により不稔となる遺伝子群を探索した。RNAiに用いるための二本鎖RNAは非重複cDNAセット(国立遺伝研・小原雄治教授作成)を鋳型として、in vitroで合成した。これまでに約2500遺伝子についての機能破壊を行い、そのうち約1%に相当する24遺伝子が生殖細胞特異的な異常を引き起こすことが明らかになった。これらの遺伝子群の機能破壊による表現型を詳細に観察したところ、生殖細胞の増殖異常、卵形成異常、生殖腺の形態異常、受精不能などの多様な異常が見られたことから、生殖細胞形成におけるさまざまなステップに関与する遺伝子群を同定できたと推測された。不稔を引き起こした24遺伝子のうち、既知の遺伝子はmes-1とmes-3の2つで、残りの22遺伝子については今回のスクリーニングではじめて生殖細胞形成に関与していることが明らかになった。
RNAiによるスクリーニングの際に、不稔性だけではなく、胚性致死、幼虫致死、形態異常、運動能力異常などの表現型も観察された。これらの表現型データは他のC.elegans研究者にも有益であるため、RNAi表現型データベースとして国立遺伝研・小原雄治教授が作成しているC.elegans遺伝子データベース"NEXTDB"からWWWを通して公開している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] I.Maeda,Y.Kohara,M.Yamamoto,& A.Sugimoto: "Large-scale analysis of gene function in Caenorhabditis elegans by high-throughput RNAi."Current Biology. 11. 171-176 (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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