• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

大脳基底核原基に由来する大脳新皮質神経細胞の分類とその役割

研究課題

研究課題/領域番号 12680731
研究機関京都大学

研究代表者

玉巻 伸章  京都大学, 医学研究科, 助教授 (20155253)

キーワードSema3A / Sema3F / 大脳基低核原基 / 細胞移動
研究概要

これまで哺乳類の全ての大脳新皮質神経細胞は、新皮質上衣層に由来すると考えられてきた。しかし申請者は、in vivo及びin vitroで蛍光標識物質DiIをラット胎児脳に注入することにより、大脳基底核原基(ganglionic eminence)から新皮質に神経細胞が移動していくことを発見し報告してきた。また詳細かつ確実な細胞移動検出法(UV Thymine dimer標識法)を開発して、同神経細胞移動を確認してきた。由来の異なる新皮質神経細胞は、当然、異なるホメオボックス遺伝子により、異なる遺伝子の発現調節がなされ、異なる割合で伝達物質、受容体やチャンネルを発現することが考えられる。そして素子としての機能も異なり、新皮質で異なった役割を担うことになる可能性がある。大脳基底核原基由来の細胞が新皮質でどの様な細胞になるかを研究することは、新皮質の機能を理解する上で欠くことができない。これまでの研究で、大脳基底核原基に由来する細胞には、大脳新皮質皮質板に入り様々な種の神経細胞になる細胞群と、皮質板に入らず中間帯に分布し、出産後死滅する細胞群があることがわかっている。本研究の目的は、大脳基底核原基由来の大脳新皮質神経細胞を分類し、それぞれが新皮質内でどのような役割を担っているかを明らかにすることにある。
今年度は、この細胞移動を誘導すると考えられるSema3Aと3F発現するSindbisウイルスを作成し、ラット胎児脳内に注入して発現させることにより、in vivoで皮質板のGABA陽性神経細胞はSema3Aにより誘導されていること、中間帯にとどまる細胞はSema3Fにより誘導されることを明らかにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Fujimori,K.,Takeuchi,K.,Yazaki,T.,Uemura,K.,Nojyo,Y.,and Tamamaki,N.: "Expression of L1 and TAG-1 in the corticospinal callosal, and hippocampal commissuralneuron the developing rat telencephalon as revealed by retrograde and in situ hybridization double label."J.Comp.Neurol.. 417. 275-288 (2000)

  • [文献書誌] Tamamaki,N.,Nakamura,K.,Furuta,T.,Asamoto,K.,and Kaneko,T.: "Neurons in Golgi-stain-like images revealed by GFP-adenovirus infection in vivo."Neurosci Res.. 38. 231-236 (2000)

  • [文献書誌] Tamamaki,N.,Nakamura.K.,and Kaneko,T.: "Cell migration from the corticostriatal angle to the basal telencephalon in rat embryos."Neuroreport. 12(印刷中). (2000)

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi