研究課題/領域番号 |
12680754
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
酒井 規雄 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 助教授 (70263407)
|
研究分担者 |
斎藤 尚亮 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 教授 (60178499)
|
キーワード | プイロテインキナーゼC / 蛋白質リン酸化 / トランスジェニックマウス / 神経可塑性 |
研究概要 |
1 Tet-regulated systemを用いたPKC-GFP融合蛋白質トランスジェニックマウスの作製 (1)脳部位特異的にtetracycline transactivator (tTA)を発現させるマウスの作製 既に、neuron specific enolase promoterの下流にtTAを発現するマウス(NSE-tTA)、calcium calmodulin kinasell promoterの支配下にtTAを発現するマウス(CamKll-tTA)の特徴ににつき解析をすすめており、NSE-tTAマウスは、線条体、小脳特異的にtTAを発現誘導することを確認した。また、両マウスともに、線条体の投射性のGABAニューロンにtTAが発現を誘導させることを確認した。 新しく、gammaPKC promoterの支配下にtTAを発現させるマウス(PKCgamma-tTA)とL7/pcp promoterの支配下にtTAを発現させるマウス(L7-tTA)を作製した。PKCgamma-tTAマウスでは、確立した系統を未だ得ていないが、L7-tTAマウスでは、プルキンエ細胞に発現が認められる系統が得られた。今後、より発現効率が高い系統が得られるよう試みている。 (2)Tetracycline operated promoter (TetOp promoter)の支配下に目的のPKC-GFP融合蛋白質を発現させるトランスジェニックマウスの作製 本研究で昨年度、PKCgamma分子種PKCepsilon分子種にGFPを融合させた蛋白質を発現させるトランスジェニックマウスを作製した。更に今年度は、PKCdelta分子種、PKCzeta分子種を発現するマウスを作製し、現在系統の確立を行っている。 (3)(1)(2)で作製したマウスを交配させPKC-GFP触合蛋白質を脳部位特異的に発現させるトランスジェニックマウスの作製 昨年度、NSE-tTAマウスとTetOp-PKCg-GFPマウスあるいはTetOp-PKCe-GFPマウスを交配させ、線条体小脳プルキンエ細胞にPKCgamma-GFP PKCepsilon-GFPを発現させることに成功した。また、目的蛋白発現の時間特異性についても検討を行い、4週間のdoxycyclineの投与により、目的遺伝子の発現を停止させ、さらに、4週間の投与を中止することにより、目的遺伝子の発現を復活させること可能であることを確認した。 2 PKC-GFP融合蛋白質発現マウスの解析 PKC-GFPの発現部位の同定を行い、線条体のアセチルコリン非含有細胞、小脳のプルキンエ細胞などにPKC-GFP融合蛋白質が発現が議導されていることが確認された。小脳の生スライスを作製し、2光子励起レーザー顕微鏡の観察のもと、PKCのトランスロケーションを確認した。
|