研究課題/領域番号 |
12680841
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
吉川 隆章 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (90275347)
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研究分担者 |
植村 公寿 工業技術院, 産業技術融合領域研究所, 主任研究官
美島 健二 奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (50275343)
山田 英二 奈良県立医科大学, 医学部, 助教授 (00111899)
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キーワード | regeneration / gene / therapy / bone / wound |
研究概要 |
骨芽細胞の増殖分化に関わる蛋白にひとつであるオステオポンチンの遺伝子を作製し、アデノウイルスベクターに組み込み培養骨髄細胞に発現させた。遺伝子効率をしらべるとともに、発現したオステオポンチンがin vitroにおいて骨芽細胞の分化にどのような影響を与えるか調べた。オステオポンチン遺伝子の組み換えアデノウイルスの力価は有効な価が検出され感染させた細胞のうち3日後で約72%、7日後で約94%の細胞が組み換えアデノウイルス由来のLac-Z遺伝子を発現していることが判明した。この発現は時間とともに減少するが3週間持続することがわかった。オステオポンチン遺伝子を過剰発現させた細胞のアルカリフォスファターゼ活性は感染後1週間で1.5倍上昇し、肉眼的にも石灰化組織の形成が多数見られた。また、組織の再生に不可欠な血管の新生を促進する血管増殖因子VEGFを組み込んだプラスミドを培養骨芽細胞に導入して培養し、分泌されるVEGFをウエスタンブロット法で測定した。VEGFを過剰発現させた細胞では、その分泌が3倍促進させることに成功した。以上、オステオポンチンと血管増殖因子に関しては遺伝子導入に成功し、その発現による有効な骨再生の促進効果や因子の分泌の促進が確認できた。以上のデータは今年の研究会や学会で報告した。さらに、分泌効率を高めれば、より高い骨再生、組織の再生能力を細胞からひきだすことができ、広範に欠損した組織の修復が可能になると考えられる。
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