研究課題/領域番号 |
12680847
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
内山 明彦 早稲田大学, 理工学部, 教授 (50063615)
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研究分担者 |
斎藤 恵一 東亜大学, 経営学部, 助教授 (90277799)
庄子 習一 早稲田大学, 理工学部, 教授 (00171017)
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キーワード | 診断機器 / 無拘束計測 / 植込み / モニタ / 超音波 / 位置検出 |
研究概要 |
今年度は以下のような要素技術を開発した 1.超音波による電子回路エネルギー伝送 電子回路を長期に植え込む場合に問題となるのは電源の問題である。電池ではその寿命があり、また電磁波等によるエネルギー伝送は指向性が悪く効率が良くない。ここでは指向性の良い超音波を用いるエネルギー伝送方法を開発した。受信回路に超音波素子を持ち、これに向けて超音波を照射すし起電力を整流して直流を得る。生理食塩水を用いて生体を模型して検討した。電子回路として、温度センサを用いこの電波を受けて温度計測を試み、実用性を確認した。なお、消費電力の大きな回路に対しては、複数方向から超音波エネルギーを送信すれば良い。 2.消化管内のカプセルの移動軌跡計測システム 消化管用のカプセルの実用化における問題点の一つにその位置検出方法がある。今回開発した手法は、磁場を利用するものであり精度の点からも実用化に有望ある。この方式は、体外に3つのコイルを置きここから異なる周波数の交流磁場を作る。他方、カプセル内には互いに直交するX、Y、Z3個のコイルを持ち、体外からの磁力線による起電力を発生させる。つまり、光の代わりに磁力線を利用した体外からの3角測量と云える。カプセルの位置は測量と同様に座標計算によりパソコンの表示装置に3次元的に表示される。位置の精度は約1mmであり、カプセルの動きに応じてリアルタイムに表示される。なお、応答速度も腸内での運動を表示出来る。したがって、位置の差を微分することにより移動速度が、さらに微分を行うことにより加速度も得られる。現時点ではカプセル内のコイルに生じた起電力は有線で受信回路に導いているが、3つのコイルに生じる起電力の大きさにより3チャネルの変調器を駆動すれば容易に無線化し得る。
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