• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

音声コミュニケーション能力測定を目的とした音声の韻律的特徴の認知に関する基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 12710087
研究機関大学入試センター

研究代表者

内田 照久  大学入試センター, 研究開発部, 助手 (10280538)

キーワード音声 / 韻律的特徴 / 基本周波数 / 発話速度 / 性格印象 / 性格特性5因子モデル / 音声情報処理
研究概要

コミュニケーション能力測定のための基礎研究として,平成12年度は,音声の基本周波数と発話速度に焦点を絞り,それが話し手のパーソナリティ印象に与える影響について重点的に研究を行った。
従来の研究では,主に音声の時間軸上での伸縮に特化した話速変換技術であるPICOLA方式を利用してきた。しかし,本研究では,発話速度の操作ばかりでなく,声質や話速は保持したまま声の高さを変換することが可能なSTRAIGHT分析合成方式を新たに導入した。
今回,この方式を利用して基本周波数,発話速度を系統的に操作した実験音声刺激を作成した。そして,その音声から想起される話者の性格印象を測定した。平成12年10月に大学生の被験者280名を対象に聴覚心理実験を実施した。性格印象の測定は,性格特性5因子モデルに基づいたBig Five Scale短縮版を用いた評定尺度法で行った。
(1)音声の基本周波数が話者の性格印象に与える影響
Exp.1では基本周波数を制御した音声刺激に対して,話者の性格印象の評定を行った。その結果,基本周波数の上昇に対し,外向性の印象は単調増加の様相を示した。しかし,協調性,勤勉性,経験への開放性では,原音声周辺での評価が高い逆U字型の傾向があった。
(2)音声の発話速度が話者の性格印象に与える影響
Exp.2では,音声の基本周波数の操作と発話速度の制御を組合せた音声刺激を使用した。その結果,やや速い発話で外向性,誠実性の評価が高く,逆にゆっくりした発話では協調性が高かった。また経験への開放性は普通の速さで評価が高く,情緒不安定性には発話速度の影響は見られなかった。これらの結果に基づいて,各々の音響パラメタによる性格印象の予測モデルを提案した。
現在,この結果をまとめ,平成13年9月に開催される17^<th>国際音響学会および平成13年11月の日本心理学会で発表の予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 内田照久: "言語音声の基本周波数および発話速度が話者の性格印象に与える影響(発表予定)"日本心理学会 第65回大会発表論文集.

  • [文献書誌] T.Uchida: "Effects of the speech rate on speakers' personality-trait impressions.(発表予定)"Abstract of 17th International Congress on Aconstics in Roma.

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi