育児院所蔵資料の整理 後身施設である仙台キリスト教育児院の協力を得て育児院所蔵資料の整理を行い、今後の研究等に資するための永久保存を企図した専用保存用資材に収納した。 育児院資料目録を作成 一昨年に本研究者が編んだ仮目録を基盤としつつ、綴の内容を採録した『仙台基督教育児院資料目録』を作成した。育児院資料は同時期の多様な文書が同一綴に収納されたものが多いが、この目録により具体的な内容が明らかになり、育児院運営の実際が把握しやすくなった。 創設期(明治後期)の仙台基督教育児院における児童保護事業の実際の解明に取組んだ 明治後期の施設資料を整理し、内容分析を行った。 該当時期の入所児童について、年齢・出身地・入所事由・保護者の状況・入所の方法・在院期間・保護者との連絡・退所後の状況等を調べ、入所児童の特性を分析した。 施設日誌・機関誌・運営組織会合記録等をもとに、施設の運営状況、処遇理念、児童処遇状況等を検討した。 仙台キリスト教育児院の永年勤務の職員・施設関係者に創設期の事業に関する聞き取り調査に向けて、予備調査・準備を行った。 成果の公表と省察 『東北社会福祉研究』に昨年投稿した論文「創設期における仙台基督教育児院入所児童の特性」に、雑誌刊行が遅れたため本年度の研究成果を大幅に加筆した。 東北社会福祉研究会例会(2000年7月)において研究の中間報告をおこない助言を受けた。 日本教育学会大会(2000年8月)において研究報告をおこなった。
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