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2001 年度 実績報告書

ジンバブエの英語文学におけるアパルトヘイト型都市の表象

研究課題

研究課題/領域番号 12710261
研究機関国際医療福祉大学

研究代表者

溝口 昭子  国際医療福祉大学, 医療福祉学部, 講師 (00296203)

キーワード英語文学 / アフリカ文学 / アパルトヘイト
研究概要

Stanley Nyamfukudzaの作品に関しては、以前本人に行なったインタビューと一緒に研究報告をUniversity of North Carolina発行の学術雑誌Journal of African Travel Writingに投稿し、受理され、2001年の10月に発表される予定であったが、雑誌の発行が遅れ、2002年の春にずれ込んできている。Nyamfukudzaに関する研究は一区切りがついたので、2001年の夏頃からDambudzo Marecheraの作品の研究に着手し、その作品を貫く極度の疎外感、絶望感、そして、植民地主義と民族主義双方の正当性を覆そうとする姿勢について、作者が経験した暴力的なまでに過激なスラム生活、すなわちアパルトヘイト型都市における生活との関連で研究を行ってきた。そこで明らかになったことは、Marecheraのアフリカ人同胞に対する深い絶望感はNyamfukudzaのように独立を果たしたほかのアフリカ諸国の政権の腐敗や民族間紛争への絶望からきたものではなく、都市生活で貧困に苦しみ、お互いに裏切り合う人々への絶望感からもたらされており、アパルトヘイト型都市特有の人々の精神状態が独立後のアフリカ人国家ジンバブエの精神的な基盤であるという彼独自の悲観的な見解にたどり着くということである。実像を把握するまず、第一作目の作品で植民地時代のジンバブエの都市を舞台にしたThe House of Hungerについて、そのポストコロニアル的な神経症的状況を表現することにおいて、中国小説「西遊記」が与えた影響と、都市表彰を絡めて論じた論文を執筆した。論文は2002年の4月にボストン大学での学会で発表することが決まっている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 溝口昭子: "ホーヴェ オクリ アフリカ文学への新風"週刊朝日百科 世界の文学. 119号. 24-25 (2001)

  • [文献書誌] 溝口昭子: ""Yellow"Skin, "White"Mask, in Whose Lands ? --A Japanese Glimpse of Zimbabwe and an Interview with Stanley Nyamfukudza, 1993 --"Journal of African Travel Writing. 10号. (2002)

  • [文献書誌] 溝口昭子: "Monkey Unbound ? : The Use of Journey to the West in Dambudzo Marechern's Short Stories and Mexine Hong Kingston's Tripmaster Monkey : His Fake Book"Blacks and Asians : Encounters through Time and Space(学会). (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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