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2000 年度 実績報告書

21世紀の公的介護保障システムのあり方に関する研究-日独比較の観点から-

研究課題

研究課題/領域番号 12720011
研究機関三重大学

研究代表者

水野 明子 (豊島 明子)  三重大学, 人文学部, 助教授 (10293680)

キーワードドイツ法 / 介護保険法 / 社会保障
研究概要

今年度は、本研究の1年目であったため、介護保険法を中心とするドイツの公的介護保障制度の現状と、運用上の問題状況を把握すべく、文献や資料等の収集、整理を行うことが、作業の中心を占めた。具体的には、9月中旬から下旬の時期に、ハイデルベルグ大学法学部図書館とドイツ公私扶助連盟資料室に出向き、調査および文献・資料等の収集作業を行った。
これらの作業の結果、ドイツにおいては、介護保険法施行後、民間事業者、とりわけ営利事業者が福祉市場へ参入する例が著しく増加していることや、営利事業者数が法施行前と比較すると著しく増加している実態があることが分かった。また、介護保険法施行後まだ5年余りが経過したばかりであるにもかかわらず、もはやすでに、ドイツの公的介護保障システムには改善の必要性があることが広く認識されつつある状況であることも知ることができた。そこでは特に、在宅介護サービスの場合のサービスの質の確保をいかに達成するかという点が問題とされており、この問題に関しては、多くの論者が、サービスの質を確保するための規制を強化することによって、国家の役割の拡大をもたらし、事業者の自主性や営業の自由を損ないかねないことを考慮に入れながら議論を展開している状況があることも把握できた。
今後は、これらのドイツの最新動向を踏まえて、介護保険制度を基軸とした公的介護保障システムの意義と課題や、公的介護保障における国家の果たすべき役割について、理論的検討を深めていく必要がある。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 豊島明子: "ドイツ連邦社会扶助法における公と私の協働の法構造(二)・完"三重大学社会科学学会法経論叢. 17・2. 37-79 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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