消耗品費によって、昭和戦前期の日ソ外交に係わる研究書や『日本近現代史研究事典』といった工具類を入手し活用した。 外国旅費を使用して、アメリカとイギリスで調査を行った。アメリカでは、フーヴァー大統領図書館、スタンフォード大学が主な訪問先であった。イギリスでは、バーミンガム大学、オックスフォード大学、および、ブリティッシュ・ライブラリーを訪れた。こうした調査を通じて、昭和初期の外交関係に係わる貴重な史料を閲覧することができた。 また、各種研究会にて史料状況等に関して報告した。具体的には、「ロシア、台湾、中国の外交文書等について」(近代日本史料研究会、12月14日、政策研究大学院大学政策研究プロジェクトセンター)、「中華民国外交部档案庫の保存公開状況」(「戦間期の東アジア国際政治」研究会、1月13日、拓殖大学)、「『戦間前期』の東アジア国際政治」(日本政治外交史研究会、1月24日、神戸大学)、である。 そのために不可欠となる膨大な史料整理や翻訳に関しては、謝金を使用し外交史データの整理と分析に務めた。謝金による翻訳は専ら露文和訳と中文和訳である。 以上の作業を踏まえ、博士論文「東アジア国際環境の変動と日本外交1918-1931」を平成13年度に刊行すべく、科研費の出版助成を申請した。 なお、作業の効率化を図るために、設備備品費を使用してサイドシェルフやスチールシェルフを導入した。
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