研究概要 |
平成12年度は、研究補助を雇って実証分析のためのデータ収集・整理を行うと同時に、その研究成果を学会で報告し、さらにレフリー制の学術雑誌への投稿を行った。 1)日本の輸出企業の決済通貨選択行動に関する研究成果を、平成12年11月17〜18日に行われたEast Asian Economic Association(EAEA)のシンガポール大会で報告した。EAEAでの報告論文は、"Currency Invoicing of Japanese Exporters:Perspectives on the Yen Internationalization in East Asia"である。その後、同論文を改訂した後に、(財)国際東アジア研究センターのWorking Paperとしてプリントし(ICSEAD Working Paper Series,Vol.2001-01,Jan.2001)、現在はレフリー制の学術雑誌(Journal of International Money and Finance)に投稿中である。 2)平成12年度中に、1)に加えて次の二つの論文作成に取り掛かっている。 (i)最適通貨圏の理論を東アジアに応用し、円通貨圏形成に関する実証研究論文("Is East Asia an Optimum Currency Area?")を作成した。現在同論文を改訂中である。なお、同論文は平成13年7月20〜22日に行われるFar Eastern Meeting of Econometric Society 2001の神戸大会に受理され、同大会で報告することが決定している。 (ii)日本-東アジア間の金融・資本取引における円建て取引の現状と同地域における円の国際化を展望する論文("Japan's Financial Intermediary and the Yen Internationalization in East Asia")を現在作成中であり、平成13年度中に完成予定である。
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