| 研究概要 |
平成12年度に行った研究活動は,以下の通りである。
1.グローバルに活動を展開する企業グループにおけるグループ経営の実態を調べるために,多様な情報源(アニュアルリポート,ビジネス・スクール等の教官が作成したケース等)から情報を収集し,分析した。
2.情報の収集と分析にあたっては,以下の分野に焦点を当てた。
(1)企業グループの戦略と中期計画
(2)グループ本社の機能と組織
(3)中期計画,予算編成,業績評価の実際とグループ本社の管理会計担当者の役割
(4)グループ経営のための経営管理組織とセグメント情報の比較
(5)グループ経営における地域本社の機能と地域本社の管理会計担当者の役割
3.日本企業のグループ本社の管理会計担当者(経営企画部および経理部等の課長レベルの管理者)に対して,下記の目的からインタビュー調査を行った。
(1)企業グループレベルでの経営改革の実態と経営改革のために管理会計担当者が果たす役割
(2)各社におけるグループ経営の考え方,それを支援する経営管理システム・プロセス,グループ経営上の管理会計担当者の課題
4.日本企業の子会社の管理会計担当者(経理部の課長レベルの管理者)に対して,企業グループ全体で導入した新たな業績測定・評価システムの導入成果を調べるためにインタビュー調査を実施した。
5.日本企業の地域本社(アメリカ)の管理会計担当者(地域本社兼米国事業子会社のCFO)に対して,下記の目的からインタビュー調査を行った。
(1)地域本社の機能とグループ経営
(2)地域本社および米国事業子会社の管理会計システムと管理会計担当者の役割
次年度は,研究のサイトを増やすとともに,よりリッチな事例研究を行うことを企図した実態調査を行う。それと並行して文献研究を行い,最終的にそれらを総合的に分析して,成果を公表したい。
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