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2001 年度 実績報告書

財務データによる組織スラックの総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 12730098
研究機関青山学院大学

研究代表者

高橋 邦丸  青山学院大学, 経営学部, 助教授 (10276016)

キーワード組織スラック / カンパニー制 / 組織改革 / 予算スラック
研究概要

企業の意恵決定あるいは資源配分プロセスにおいて創出される組織スラックに関しては、これまで様々な機能が指摘されてきた。本研究では、それら組織スラックの機能のなかで近年特に注目を集めており、かつ重要性を増している戦略的機能に着目し、理論的および実証的な研究を行った。
具体的には、これまでのスラック研究において指摘されてきた組織スラックの機能に関して分類を行うとともに、それぞれにおける理論的背景や特徴について明らかにした。そのうえで、戦略論における持続的競争優位性に関する考え方の1つであるRBV (resource based view:経営資源に基づいたアプローチ)に依拠したうえで、組織における経営資源の創出、保有、利用といった一連のプロセスが企業の戦略行動にどのような影響を及ぼしているのか、さらにはその結果として企業業績がいかに変化するかについて考察した。これに基づいて、わが国における近年の環境変化の代表例とでもいえるバブル経済の崩壊が、企業の経営資源関連行動にいかなる影響を及ぼしたのか、そしてそのような資源関連行動の違いが企業業績になんからの変化を与えたのかについて、自動車および自動車部品会社55社の1984年から2000年度までの財務データを用いて実証研究を行った。
分析の結果、組織で創出されるスラック資源の大きさが外部環境の変化に関わらず企業業績にプラスの影響を及ぼしていること、企業の潜在的な資源創出能力は、短期的業績にはマイナスの影響を及ぼすものの、長期的業績にはわずかではあるがプラスの影響を及ぼすこと、さらには企業内に蓄積されているスラック資源の種類によって業績に異なる影響を及ぼすことなどが明らかになった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 高橋 邦丸: "戦略的行動のための組織スラック"原価計算研究. 26・1. 20-32 (2002)

  • [文献書誌] 高橋 邦丸: "企業の資源配分行動が業績に及ぼす影響について"青山経営論集. 36・4. 1-19 (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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