研究概要 |
Xをゴレシュタイン指数2のQ-ファノー3様体で,-2Kx(標準因子の2倍)がPicXを生成し,h^0(-Kx)≧4を満たすものを考える.Xを指数2の点でブローアップし,フロップ・フリップの後に得られる.森ファイバー空間Y′→X′はXに比べて簡単な構造を持ち,その可能性が分類できることが分かっていた.その可能性すべてについて存在・非存在を証明することを目指した.主に残っていた場合はY′→X′が2次曲線束又はデルペッツォ曲面束になる場合である.この場合,Y′上にはflipped(又はflopped)curveが存在することが分かるが,これをcenterとする2次曲線束又デルペッツォ曲面束の初等変換を施すことでゴレンシュタインファノー3様体に変換できることが分かる.ゴレンシュタインファノー3様体は分類されているのでそこから逆行することでXの存在が証明されるということが分かった. また,Xが端末特異点のみ持つQ-ファノー3様体の有界性はすでに証明されたと交付申請書には書いたが,論文として出版されていなかったので,それを裹面に記されている論文にまとめた.
|