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2000 年度 実績報告書

双曲型結び目の例外的デーン手術に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12740041
研究機関広島大学

研究代表者

寺垣内 政一  広島大学, 教育学部, 助教授 (80236984)

キーワード結び目 / デーン手術 / 3次元多様体
研究概要

本研究は,双曲型結び目のデーン手術により,非双曲的な多様体を生じる場合の分析を目的としている。双曲型結び目は,3次元多様体において最も一般的なクラスであり,そのデーン手術によって,有限個の例外を除いて常に双曲的多様体を生じることが知られている。従って,現在のデーン手術研究の中心課題は,例外的デーン手術における現象の分析といってよい。
本年度は,まず,3次元球面内の双曲型結び目のデーン手術によって,本質的トーラスを生じる場合を考察した。その場合,デーン手術は有理数を媒介変数として記述することが可能であるが,本質的トーラスを生じる手術は,整数あるいは分母が2である半整数になることがすでに知られている。半整数になる既知の例を詳細に分析した結果,実現可能な値には非常に制限がつくことが予想された。しかし一方で,整数の場合,すべての整数がそういった手術として実現可能であることを証明することに成功した。
次に,射影平面,本質的トーラス,クラインボトルを生じる3つのタイプの例外的デーン手術に対して,手術を定めるスロープ間の距離に関する上限を与えることができた。特にこれらの上限値は最良評価である。上記の2つの結果は論文としてまとめ,すでに学術雑誌に投稿し,現在,審査段階にある。
また,上記2番目の研究において行った議論を応用して,本質的球面と本質的トーラスを生じる2つの例外的手術の間の距離に対する上限を導く簡明な証明を与えることができた。その上限は既知であるが,ここで得られた議論は既存のものよりはるかに短いものであり,すでに学術雑誌に発表予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Masakazu Teragaito: "Dehn fillings creating essential spheres and tori"Journal of Knot Theory and its Ramifications. (発表予定).

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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